ニホンウナギ資源の持続的な利用のためには、ニホンウナギの漁獲や養殖等を行う全ての関係国・地域が協力していく必要があり、これらの関係国・地域間では、2012年から「ウナギの国際的資源保護・管理に係る非公式協議」(非公式協議)を開催して、議論が行われています。
2021年に開催された第14回非公式協議において、ウナギ類の保存管理措置に関する科学的な助言の提供等を行うための科学者会合を定期的に開催することに合意し、2022年に第1回科学者会合を開催しました。
日程:令和5年5月29日(月曜日)から5月30日(火曜日)まで
場所:長野県上田市
会合形式:対面形式で開催
日本、中国、韓国、チャイニーズ・タイペイの研究者、行政官及び業界関係者、カナダのアメリカウナギの研究者が出席
(1)ニホンウナギを含むウナギ類に関する科学的知見について、出席した科学者から発表を行い、意見交換及び情報共有を行いました。
(2)ニホンウナギを含むウナギ類の調査研究の連携強化のため、4か国・地域の科学者が協同して実施するロードマップに合意しました。
ア.資源動向の把握・予測のため、研究者の緊密な関係の構築と、環境DNA等の漁業独立データを含むウナギ種の長期時系列データの収集・整理。
イ.ウナギ類の産卵場への回遊経路を把握するため、ウナギに装着するタグ等の関連技術の情報の交換。
ウ.入手したア及びイに関するデータの解析・評価。
(3)シラスウナギ、稚ウナギ(クロコ)及びウナギ成魚の漁獲、池入れ、養殖及び貿易の各ステージにおけるウナギ統計の標準様式の改訂案を策定しました。
(4)次回の第3回科学者会合を来春に日本において開催することで合意しました。